ベイグラントストーリー台詞データ集7



 《大聖堂3階・理想を掲げる者の希望の間》

アシュレイ、ダオを倒す。

「…助けて、ライオット!

アシュレイ
「メルローズ! どこだ!
上か!

同時刻の屋根裏

シドニー、浮遊床で大聖堂屋根裏へ。
ギルデンスターン、刺されたハーディン、キャロ、ジョシュア。

シドニー
「大丈夫か、ハーディン!

ギルデンスターン
「待っていたぞ、シドニー。

(ハーディンを振り返り)「しっかりしろ!

「謝らないのか、シドニー。
その男に嘘をつき続けてきたことを。

ハーディン
「本当なのか…?
その入れ墨が……"鍵"だっていうのは……?

「…すまない、ハーディン。

「なぜ?…なぜだ?
オレたちは何のために……?

「ハッハッハッハ。皆、シドニーの捨て駒だったということだよ。
儀式に必要な"魂"とは何のことだ?
答えろ、シドニー。
死にたいのか?

ギルデンスターン、"力"でシドニーを殴る。
シドニー、口から流れた血を拭う。

「宗教に殉じようというのか、ギルデンスターン。

「宗教ではない、思想だよ。
この腐った世を一掃する思想が必要なのだ。
今の世を見るがいい。自己の利益しか考えないやつらであふれかえっている!
自己の利益のために特権階級にへつらう者、
努力もせずに悪いのは世の中だと批判する者、
自己の"夢"を実現するために他人の"夢"を奪うもの…、
それらを正すには共通の"価値観"、
剃刀の刃一枚入る隙もない完璧な"法(ルール)"、
そして、それを制する"恐怖"が必要だ。

「哀しいな。
それでは人の命の重みがない。

「"救済"などは意味がない。
ゴミクズのような人生しか歩まないような輩に"救済"など必要ない。
いま、我らに必要なのは"選別"だよ。

「独裁者の末路は哀れだぞ。
むらがるのは利を求める者ばかりで独裁者は常に孤独だ。
たった一人で死んでいくことになる。

「貴様とて、組織のリーダーだ。
思想は必要だろ?

「真の悪党は強大な権力を手にした者という世の常はかわらんな。
本人が気づいていないのが哀れすぎる。

「…茶番は終わりだ。
答えてもらおうか。

「嫌だと言ったら?

「貴様の身体を切り刻むだけだ。
お仲間と一緒にな…。

キャロ
「本当に結びついた魂でなければ意味がないわ!
貴方にはそんな人がいるの?

サマンサ
「シドニーッ!

シドニー、"力"でサマンサを突き飛ばし、その隙にハーディンに向き直る。

「キャ!

「ジャンプさせるぞ、ハーディン!

黒き翼と閃光のうねりに誓う…。

「…ま、まて。

公爵を…、親父さんを助けたかったんだな?

一瞬止まる。

「デルタ・エクセス!

ハーディン・キャロ・ジョシュアの姿が光に包まれて消える。

ギルデンスターン、背後からシドニーを刺す。

「こんな攻撃では不死者には通用せんか。
しかし、その力の源である『血塗れの罪』を奪ったらどうなる?


 《大聖堂屋根裏》

アシュレイ
「…これは?

シドニー
「遅いぞ…、ライオット…。

「メルローズは?
キャロ・メルローズはどうした?

「心配するな…。
安全な場所へ"転移"させた。
自力で脱出できる…はずだ。

「いったい、何があった?

「…ご覧のとおりさ。

皮膚を剥がれたシドニーの背中。

アシュレイ、部屋の中央を見つめる。
幼い金髪の子供の幻影。

父さんを助けたかったんだ。
この街の力を使って…。

「見えるのか…。

僕が生まれたとき、
父さんがそうしてくれたように。
今度は僕が助けたかったんだ。

「…説得にいったんだがな。
アイツは自分の命よりもこの街を消すことが優先だとさ。
逆に頼まれたよ…
この力を利用したい者には渡すな…とね。

ヤツを……、
ギルデンスターンを止めてくれ。
"魔"を望む者には"魔"を支配することはできない。
いずれ、ヤツは"魔"に魂を喰われることだろう。
…そうなる前に、ヤツを倒してくれ。

アシュレイ、うなずく。

「ヤツはどこだ?

シドニー、天井を、"血塗れの罪"を指す。

「…すまない、アシュレイ。

「わかっている。


屋根の上

ギルデンスターンに刺されたサマンサ。

サマンサ
「…な、……何故なの?

ギルデンスターン
「すまない、サマンサ。
きみの"魂"が必要なのだ。
我々の理想のためと思ってくれ。

「"あなたの理想"ね……。
私が入り込む余地など…ない……夢のため…。

「愛しているよ、サマンサ。
本当だ。

「…私も……そう思っていたわ。

ギルデンスターン、雷に打たれしゃがみ込む。

アシュレイ
「ギルデンスターン!!

「来たか、危険請負人よ。
貴様を倒して我が転生の宴としよう。

ギルデンスターンの姿が変わる。
手にホーリーウィンの形をした武器。

「さあ、パーティーはこれからだ!


ギルデンスターン第一形態を倒すと、アシュレイの意識が飛ぶ。
白い空間に、昔のアシュレイの影。

自分に都合の悪い記憶なんて
忘れるものだ。

真実を知ってどうする。
失われた時間を取り戻す
ことなんてできやしない。

あきらめろ。
後悔するだけだ。

どちらでもいいではないか。

失ったのが妻子であったとしても
殺したのが罪のない善良な一家だったとしても
失われた命は帰ってこないのだ。

ギルデンスターンの姿が現れる。

貴様の手は多くの返り血で汚れている。
真実を知っても貴様の罪は消えない。

足下に倒れている妻。

過去を悔いるより、
未来を見つめろ。
我々の仲間になるのだ。

「…帰ってきて。

「過去を見つめぬ者に"成長"はない。

「美辞麗句で未来を語っても
血に足がついていなければ"進歩"はない。
"魔"よ、去れッ!!


夏の草原

マーゴ
「パパーッ!

「マーゴ、すまなかったな。
寂しい思いをさせて。

「ううん、ボクは大丈夫だよ。
パパの子供だモン。

「…ティア。

ティア
「お帰りなさい、アシュレイ。

あなたは私たちに十分尽くしてくれた。
短かったかもしれないけど、私は幸せだった。
一生分の愛をあなたにもらったわ。

「泣かないで、パパ。
ボクも泣かないから。

「これも…、これも…、

「他人の言葉に惑わされないで。
自分に自信を持って。

愛してるわ、アシュレイ。

「…帰ってきて、エージェント・ライオット。
あなたの物語はまだ終わっていないわ。


ギルデンスターン第二形態との戦闘が始まる。


 《エンディング》

坑道

キャロ
「ライオット!

ハーディン
「急げ!崩れるぞ!

「でも、エージェント・ライオットが…。

「そんなことをいってる場合か!


地下街

ティーガー
「行けッ!
さっさと行くんだッ!

ニーチ
「そんなことできるわけないだろ!!

「この事実を伝える役目がある!
行け!ニーチ!!

「生きて戻れよ、ティーガー!!

崩れ行く地下通路で、グリッソムと対峙するティーガー。

「さぁ、ゆっくりとやろうぜ、相棒!
オレたちの墓場にはお似合いだ…!


大聖堂

シドニーを抱えて脱出しようとするアシュレイ。
その背中には赤い"血塗れの罪"。


レアモンデ郊外

キャロ
「ライオット……、無事でいて……。

ジョシュア、キャロの手を引く。
瀕死のハーディン。

ジョシュア
「ダメ!
ハーディン、ここにいて。
いっちゃダメ!!

ハーディン
「やっと……喋ったな……。
怖い思いをさせて…
…すまなかった……。

ハーディンの身体が塵となって飛び去る。
ジョシュア、キャロにしがみついて泣く。







王都バルナイン バルドルバ公爵別邸


一週間後

公爵の寝室に通されるアシュレイ。

バルドルバ公爵
「…良く来たな、シドニー。

公爵の枕辺に立っているのはシドニー。

「すべては片付いたか…。
つらい思いをさせたな。

わしらの役目も終わりだ。
あとはアシュレイという男に託すとしよう。
…おまえが見込んだ男だ。

何かを口にするシドニー。

「…わかっている。
あとはおまえだけだな。

シドニー、微笑みながら公爵の膝に短剣を置く。

「…おまえには親らしいことをしてやれなんだ。
すまない…、我が息子よ。

公爵、短剣でシドニーを刺す。
そして−



公爵別邸前の街路

別邸を見上げているアシュレイ。

警官
「こんな時間に何をやっている!
怪しい奴だな、身分証明を見せるんだ!

「VKPの情報分析官、キャロ・メルローズです。

「ハッ!こ、これは失礼いたしました!!

「気にしないで。
それが貴方の任務だもの。

「あ、ありがとうございますッ!

警官が去り、踵を返したキャロの姿がアシュレイに戻り、
そのまま夜の奥へと歩み去る。




こうして"放浪者の物語"は始まった−




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